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高性能化と64-bit CPUのビジネス上の重要性 [技術紹介]

NVIDIA Jetson Nanoでは64-bit CPUを実装し、さらに64-bit OSを搭載することでフルに64-bit化を行おうとしています。現実にはハードウェア的にはハードルがあるのですが(こちらで例を述べています)それにも関わらず64-bit化するのは、整数演算での性能が一気に2倍になるからです。

ネットワーク機器向けでも高速の64-bit処理は必要で、例えば以下に紹介するボードはどちらかというとそちらに向けたものになるかと思います。


Android ARM Cortex-A53 ARM 開発ボード



Firefly ROC-RK3328-CC(2G版)サポート ギガビットイーサネット, USB 3.0, 4K 表示 & Ubuntu & Android ARM Cortex-A53 ARM 開発板



近年のAI技術の進展でAI関連処理も64-bit CPUの活躍する領域となったと言え、64-bit処理の重要性が一段と大きくなったと言えます。日頃からそれを意識して情報処理技術に向き合う必要が高まっていると言うことができるでしょう。
それが、ビジネスに影響する比重は従来より高まってくると思われます。実際、Raspberry Piであれ、Jetson Nanoであれ、あんなに安価で小さいボードであるのに関わらず、64-bit CPUが載っています。逆にいうと、簡単な制御用途はともかく、メインCPUとしては、32-bit CPUは見向きもされなくなりつつあるということです。

今後はビジネス上、取り扱っている機器についても32-bit CPUの機器は売れなくなる、あるいは使えなくなる、という恐れが強まっている、と考えるべきでしょう。

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NVIDIA Jetson Nano SW環境(Raspberry Pi続報) [技術紹介]

NVIDIA Jetson Nanoについて平行して既存ボードを利用してソフトウェア開発環境を立ち上げる場合のボード紹介、Raspberry Pi利用の続報です。
今回ご紹介しているRaspberry PiボードのRaspberry Pi 3 モデル Bですが、A53プロセッサ搭載なので、64-bitプロセッサを利用しています。しかし、元々の搭載OSは32-bitのみとの情報しかなく、Jetson Nanoと違う可能性があります。
Jetson Nanoはコンパクトなモジュールとは言え、AI向けのOSで機械学習には64-bitデータを取り扱えるかどうかは性能に大きな影響を与えます。NVIDIAの発想の仕方では、64-bit OSを採用している可能性が高く確認が必要でした。
そこで、果たして両者とも32-bitあるいは64-bitなのか、あるいは異なっていて使用することができないのか確認をしてみました。あちこち調べた結果、こちらに情報がありました。

Raspberry Pi 3B/3B+: ubuntu-18.04.2-preinstalled-server-arm64+raspi3.img.xz (4G image, 419MB compressed)




Raspberry Pi 3 モデル B 5,226円(税込)

Raspberry Pi 3 MODEL B

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NVIDIA Jetson Nano SW環境(Raspberry Pi) [技術紹介]

NVIDIA Jetson Nanoについて平行して既存ボードを利用してソフトウェア開発環境を立ち上げる場合のボード紹介をしていますが、そのなかで日本では比較的広まっていないRaspberry Pi利用について今後の展望を含め紹介をしていきます。
Raspberry Piはイギリスで開発されているボード・コンピューターです。使用しているCPUは昨年ソフトバンクが巨額買収して話題となったARM社のARMプロセッサです。

ARM社はイギリスの会社ですから、このボード・コンピューターがイギリスで作られたのも納得がいきます。ARMプロセッサは、ハイエンドのモバイル機器ではデファクトスタンダードのようにどの機器にも搭載されていますので、当然多くのモバイル機器との相性が良いことになります。NVIDIAがCPUとしてARMプロセッサを選択したのも納得がいきます。

ただしNVIDIA Jetson Nanoに搭載されているのはA57プロセッサ、Raspberry Piに搭載されているのは、A53プロセッサという違いはあります。

今回ご紹介しているRaspberry Piボードは以下のRaspberry Pi 3 モデル Bとなります。A53プロセッサ搭載なので、64-bitプロセッサを利用しています。

ARM純正のプロセッサだと、64-bitの普及したプロセッサではA53、A57のいずれかしかなく、最低でもA53を入手しなければなりません。残念ながら前回ご紹介した、Jetson Nanoと同じA57プロセッサはなかなかありません。今はまだ本格的に開発環境を取り扱う会社にコンタクトを取らないと入手は大変そうです。従って同じ命令セットを採用しソフトウェア互換性を維持していて、比較的入手もしやすいA53のボードシステムで紹介していきます。

Raspberry Pi 3 モデル B 5,226円(税込)



Raspberry Pi 3 MODEL B

ボード・コンピューターとしての主な仕様を紹介します。
・搭載システムLSI Broadcom BCM2837 ・搭載CPU ARM Cortex-A53 4コア構成1.2GHz ・命令セットアーキテクチャ ARMv8 (64bit) ・搭載GPU Broadcom VideoCore IV 400 MHz (3D 300 MHz) ・インタフェース USB 2.0 ポート×4 GPIO 40 ピン ・映像入力 15ピンMIPIカメラインターフェース (MIPI CSI-2) ・映像出力 コンポジット RCA (PAL / NTSC) , HDMI 1.3 / 1.4, MIPI DSI ・音声入力 I2S ・音声出力 3.5 mm ジャック, HDMI, I2S ・ストレージ microSDカード ・有線LAN LAN9514 10/100 Mbps イーサネット ・無線LAN Broadcom BCM43143 IEEE 802.11 b/g/n 2.4 GHz Bluetooth 4.1, Bluetooth Low Energy ・搭載OS Debian, Fedora, Arch Linux, RISC OS, Ubuntu, Windows 10 IoT Core ・消費電力 400 mA(2.0 W)(typical)
何かJetson Nanoと良く似ています。もしかすると、Raspberry Piをベースにシステム構成が決められたのかもしれません。目立つ相違点はCPUのコアの違いによる並列処理レベルの差となりますが、ソフトウェア互換性は保たれた環境が容易に準備できそうで、なかなか役に立ちそうです。ただし、搭載OSは32-bitのみだそうですので、Jetson Nanoと同じか確認が必要です。
Jetson Nanoのようにベンダー側が用意する環境は、導入当初は便利ですが、そのうちその環境だけでビジネスするには足りなくなって来ます。要因としては、システムの仕様上の問題もあり得ますし、コスト的な問題や、拡張性の問題も起こり得ます。
そのような場合に備える意味でも代替環境を用意しておくとすぐに新しいプラットホームでの開発を進めることができるので、最初からその用意をしておいて状況を見ながら判断していけるとビジネス的にも成功しやすくなってきます。是非、最初から複数の環境での展開を探っていきましょう。
また、新しい情報が得られ次第更新して行きたいと思います。

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NVIDIA Jetson Nanoソフトウェア開発の準備 [技術紹介]

2019年3月にAI向け低コスト開発環境としてNVIDIAからJetson Nanoが発表されてから、まだ間もないですが、すでに開発キットの注文はNVIDIAのサイトで受付開始しているようです。ただ、NVIDIAの用意するハードウェア環境から独立してAI実装をできることでビジネスの幅が広がりますので、平行してソフトウェア開発のための類似環境を作る想定をして、CPU側の開発環境構築の可能性について見ていこうと思います。
今回は、スマホを開発環境として使わずに安価に構築できるかどうかを調べてみました。今回の大きな制約条件は、ARM社の64-bitプロセッサを入手しなければならない点です。

ARM純正のプロセッサだと、64-bitの普及したプロセッサではA53、A57のいずれかしかなく、最低でもA53を入手しなければなりません。

まず、Jetson Nanoと同じA57プロセッサを探しましたが、なかなかありません。本格的に開発環境を取り扱う会社にコンタクトを取らないと入手は大変そうです。A53は比較的ありましたので、ご紹介します。実際にはこちらのCPUを使用した方が低価格かつ低消費電力で実装できるので、可能ならこちらのシステムで構築できると便利です。


NanoPi NEO2 4,948円(税込)



Nanopi neo2 allwinner h5開発ボード64ビットクアッドコアa53ギガビットイーサネットに建てシックスコアMail450 gpuランubuntucore


こちらはA53 4コアの開発ボードとなります。一番安価なボードです。Ubuntuベースのようですので初期段階の移植検討には便利です。

Raspberry Pi 3 モデル B 5,226円(税込)



Raspberry Pi 3 MODEL B


こちらはコア数が分かりませんでしたが、やはりA53プロセッサのボードです。こちらはRaspberry Piベースとしての活用も考えたいところです。

Taidacent A53 Eight Core S5P6818電子ボードUbuntu Android WiFi Bluetooth開発ボードモジュールNanoPC T3 15,950円(税込)



Taidacent A53 Eight Core S5P6818電子ボードUbuntu Android WiFi Bluetooth開発ボードモジュールNanoPC T3


こちらはちょっと価格が高いですが、インタフェースがかなりついていて、AI用OSのデファクトスタンダードであるUbuntu Linuxがサポートされています。また、Androidも搭載可能のようですのでモバイル系のプラットホームを想定した利用も出来そうです。いずれにせよ、このボードが一番Jetson Nanoに近い環境と言えるでしょう。
この環境だとどこまでがJetson Nanoから外れて動作するか、またどの程度Jetson Nanoが性能的に効果があるかも確認できそうで、役に立つツールになりそうです。

詳細は各製品紹介で確認するとして、CPUのコアの並列処理レベルは異なるもののソフトウェア互換性は保たれた環境が用意できそうであることは分かりました。AIビジネスを考える際に、どのような構成で何を実現するかを検討するのに役立ちそうです。

今後も最新状況を追っていきたいと思います。

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NVIDIA Jetson Nano発表 [技術紹介]

2019/3/18:
NVIDIAが低価格AIコンピュータ・モジュールのJetson Nanoを発表しました。製品としての仕様と開発者キットとしての仕様がありますが、製品としては以下の仕様となっています。

GPUは128のCUDAコアを載せたMaxwellアーキテクチャを採用し、Quad coreのARM Cortex-A57 64-bit プロセッサを搭載(1.43GHzとされる)したAIモジュールです。





小さくて消費電力も5~10Wとのことで、かなり小さいです。

メモリも4GB 64-bit LPDDR4搭載とのことで64-bitプロセッサの64-bitデータ取り扱いにも十分対応できます。

ストレージは16GB eMMC 5.1を使い、ビデオEnc/Decの機能もH.264/H.265でそれぞれ4K@30及び4K@60とされています。

カメラ用インタフェースとして1.5GHz 12レーンのMIPI CSI-2 DPHY 1.1を実装し、ギガビットイーサネット、HDMI 2.0とDP1.2/eDP1.4/DSI(1x2)とを同時使用可能としています。

他のインタフェースとして1x1/2/4PCIe、1xUSB3.0、3xUSB2.0、さらに1xSDIO/2xSPI/6xI2C/2xI2S/GPIOとされていてたいていのインタフェースがついている構成となっています。

開発者キットとしては上記仕様の決めうちの仕様となるようですが、その値段が1万2000円程度で非常に安いです。電力的には5~10Wとのことで何らかの放熱対策は必要な感じですが、最悪でも簡単なファン取り付けで十分であることを期待しています。

販売は19年6月~に発売開始の予定だそうですのでまだこれからですが、今後より詳細の情報を見ていきたいと思います。

注:
CUDA, MaxwellはNVIDIA社の登録商標
ARM Cortex-A57はARM社の登録商標

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